北海道天狗めぐり

"天狗"と名のつくピークや三角点をめぐる

2020.7.15【栗山町】四等三角点「天狗山」(329.5m)

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所謂登山ガイドブックなどに載っているような、登山ルートのある「天狗山/岳」は道内では大方登りつくしてしまったため、今度は三角点を狙うことにしました
この遊び、当分は続きそうである

江別市のAmigo先生による山行記録を参考にし(これが言いたかっただけ)、別用で空知方面に立ち寄った際に林道までのアプローチを下見しておきました

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国道234号沿いのJR古山駅辺りから東に曲がって道道1008号をひた走ると、”不動の滝”標識を過ぎて少し行ったところで舗装路は途切れます

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そのまま林道を進むと、エゾシカの防護ゲートがありますが簡単に開閉できるのでここも車で直進

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2回目のゲートの近くに開けたスペースがあったので駐車させていただきました

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葉っぱからしてモミジガサかな、と思います
若芽は山菜として食べられるようですが、私の地元だとあまりお目にかからず食べたことがありません
手元の「北海道 山菜・木の実図鑑(北海道新聞社)」には、「北海道(道南、日高地方)、本州、四国、九州に分布」とありました

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オオウバユリ
中学生のころ、石狩川流域の森でこのダイナミックな花を見て”天使が終末に吹くラッパ”を連想した記憶があります
ちょっと不気味な花、という印象が未だにあります

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ヒグマの気配が生々しいです

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林道沿いに進んでいくと、右上方に地形図には無い「天狗山線」なる作業道が現れました

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これを進み高度を上げていきます

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作業道は、ピーク直下で送電線と交差します

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送電線下を過ぎたあたりからは藪漕ぎでピークを目指します が、わかりやすくピンクテープがぶら下げてありました
登山者が付けたものですかね

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先駆者のピンテはピークまで続いているようでした
藪は、密度はそれなりでしたが軟弱で高さもあまりなく歩き易いです
高低差も僅か数十mほどだそうです

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7:36 四等三角点「天狗山」

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等級を示す横書き文字が左→右なので、三角点標石の中では比較的若手のようです
ここの「点の記」を見たところ、昭和33年8月27日造標、と書かれていました

一等~三等三角点は明治~大正時代の測量で選点・設置されたものが多いそうで、そういったものは例えば三等三角点なら「等 三」といったように、等級の文字が右→左に彫られています
標石だけでも、こういうちょっとした部分に歴史が垣間見えて面白いです

ちなみに三角点の点名や場所、選点・設置された年などが記された「点の記」は、国土地理院HPの「基準点成果等閲覧サービス」でユーザー登録して見ることができます

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思いの外あっけなく着いてしまったため、下りは送電線の作業道を辿ってみました

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ハイイヌガヤ
空知地方の西側~日本海側など、ざっくり言って"雪がえげつない地方"に多い印象です

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実は赤く熟すと食べ頃で美味しいそうですが、これもホームの山ではあまりお目にかからず食べたことがありません
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余談ですが、登山を初めて間もない頃、高山帯に多い「ハイマツ」は、自生する標高にかけて「high松」なんだと解釈していました
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高山帯のことを英語でアル"パイン(松)"などと言いますし、これに関しては未だに間違ってないんじゃないかと自分の中では思っていますが、図鑑を見た限りだと「ハイマツ」も「ハイイヌガヤ」も"這"の字が当てられているようです
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気分がノッてきたので、林道沿いの沢を歩いて降りてみました
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途中、小規模な滝がありました

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地形図上で、かなりなだらかな沢地形と見ていた場所は、水が溜まって池のようになっていました
長靴でも行けそうになかったため、左岸の斜面に続いている鹿道を辿ってエスケープしました

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斜面を登りきった先には、一面の麦畑が広がっていました
これは不法侵入になるのでは、と思いかなり焦りました…
遭難時に「沢を下ってはいけない」と言われる理由の一つがわかった気がしました

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ヤマグワ
実は夏に熟します
食べ頃でした

畑に立ち入らないよう畔を回り込んで歩いていると、前方から農家さんと思しき軽トラがやってきたため、丁重にご挨拶しました

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♪ 田園 - 玉置浩二

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のどかな畑を抜け、道路を3kmほど歩いて駐車場所へと戻りました

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帰りも、天狗めぐりの一環として岩見沢の天狗まんじゅうとソフトクリーム

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地図読みのトレーニングにもなり楽しかったです