2020.7.11 白滝天狗岳(1553m)
夏山ガイドに記載されている「天狗山/岳」を制覇したので、次は比較的近場の天狗を狙うことにしました
ここは、国土地理院地図だと「天狗岳」の地名がついていますが、ネット上の山行記録などを見ると、便宜的に「白滝天狗岳」と呼ばれていることが多いようです
旧・北大雪スキー場の駐車場からスタートします
登山道の半分くらいはスキー場のゲレンデ跡を登っていきますが、序盤は刈り跡も曖昧で、正直どこが道なのかよくわからないまま歩きました
見晴らしのいいスキー場斜面から樹林帯に入ってみたりと、変化が楽しい登山ルートです
「新北海道の花(著・梅沢俊)」によると、草丈は「30cm~1m」と変異が大きいようです
これはバラ科の仲間ですが、よく似た見た目でユキノシタ科の「トリアシショウマ」なんていうのもいます
偶然撮れました
ハイマツが出てくるとテンション上がりますね
トリカブトの親せきで毒草です
道内の地方によってカムイレイジンソウやマシケレイジンソウ、オシマレイジンソウなど色々いるようです(適当)
高山帯めいてきました
北海道電力の反射板です
山の上にこういった人工物がある風景は無粋に感じる人も多いかもしれませんが、個人的には結構好きです
ここのピークは「小天狗」と呼ばれているようで、1995年版「北海道 夏山ガイド③ 東・北大雪、十勝連峰の山々(北海道新聞社)」によると、山頂の数十m先に標識もあったようなのですが、確認していません
今もあるんでしょうかね?
腎臓型の葉っぱでジンヨウ=腎葉です
これを見て腎臓を連想する昔の人の想像力はすごいと思います
”小天狗”を過ぎてからしばらくは、ハイマツ帯の稜線歩きです
名前の響きと儚げな花の姿がマッチしていますね
輪廻草、ではなく、スウェーデンの植物学者カール・フォン・リンネが学名に自分の名前をつけて"Linnaea borealis"としたところから来ているそうです
やがてダケカンバの樹林帯に入ります
山頂付近の岩場に祠がへばりついてるのが見えます
オオバスノキかと思ったんですが、葉の付け根の形やガク片の角ばった雰囲気がウスノキのような気もしてきました
どっちですかね?
ふたたび稜線に出ました
雲海です
ここまで来ると核心部…ってほどではないですが何回か鎖場があります
ロープや鎖の岩場は、「天狗山/岳」登山道では定番と言えます
白滝天狗の岩場は急ですが高度感はあまりなく、高所恐怖症にやさしい道です
本当の山頂はこの祠の先にある岩場です
1995年版「北海道 夏山ガイド③ 東・北大雪、十勝連峰の山々(北海道新聞社)」を見たところ山頂標柱もあったようですが、それらしきものは見当たりませんでした
今は消失してしまったのかもしれません
祠のある山頂って、なんとなく本州の山に多いイメージですがどうでしょう
生育環境により高さが5〜30cmになる落葉小低木
「新北海道の花(著・梅沢俊)」より
この先は「有明山」への縦走路になっているようですが、行きませんでした
このシワシワの葉っぱは、紅葉期になるとえげつないまでに鮮烈な赤に染まります
紅葉の時期にも訪れてみたいです
マルバシモツケの変種で、高山の礫地などに生える小型のものは”エゾノ”になるそうです
変異が大きい種類のようなので、高山帯にあるものはざっくり”エゾノ”で良いのかな、といった認識です(適当)
葉の裏に芳香があります
個人的には”いい匂いのするトイレットペーパー”の匂いに似ていると思います
帰路は来た道を戻ります
こういう濃厚なディープキスをしているようなダケカンバをたまに見かけますが、どういう経緯でこうなったのかわかりません
花びらの縁に黒い点がついています(このブログを書きながら図鑑を見返していて初めて気付きました)
牡鹿の角は毎年生え変わります
4~5月頃に古い角を落として、この写真のような新たに生えてきた状態のものは”袋角”と呼ばれています
袋角は触るとやわらかく温かいそうです
自然の摂理ですがなんかきもいな、と個人的には思います
モズの幼鳥かな、と思います
クチバシの形状が肉食系ですね
索道の廃墟の上に止まって「ギチギチギチ・・・」としきりに鳴いていました
下山後は滝上の道の駅でソフトクリーム
変化があって良い登山道でした
また行きたいと思いました