2020.6.8【松前町白神】天狗山(308m)〜323mピーク
"白神天狗山"とでも呼びたいここは北海道最南端・白神岬の上部に佇む三角点のないピークで、国土地理院地図上に「天狗山」の地名で示されています
この辺りは海岸線に沿ってピークに電波塔のある山がいくつか点在しており、白神天狗もそのうちの一つです
また、白神天狗から北東に向かって3つほど丘を越えた先には一等三角点ピーク「白神岳」もあり、藪の状況と時間次第ではそちらも踏みに行こうと目論みました
国道228号から山側に伸びる小道に入ります
住宅街を抜けると、ほどなくして左手に分岐している砂利道を進みます
車で20~30m上がっていったところに草が刈り払われたスペースがあったのでそこに駐車させていただき、スタートしました
出発時点で午後2時半頃、日も気温も高かったので歩いているだけでも汗が滴りました
写真奥に見える電波塔のあるピークが天狗山です
林道は明瞭ですが凹凸が激しく、傾斜も急なので四輪駆動のコンパクトカーで上がっていくのは厳しそうでした
下の方に停められて良かったです
ミズヒキの葉
よく見る植物ですが、茶色のV字模様がやけに気になりました
wikipediaでは、「時季(初夏の頃)によっては葉に「八」の字の模様(鼻緒のような模様)が入る。」とされていました
地形図ではこの辺りで白枠の道路表記から一本線の道表記に切り替わりますが、T字路になっていました
地形図に記されているのは写真左の道だけです
右の道は別の電波塔に繋がっているようでした
進んでいくと地形図の表記通り、道幅が狭くなります
それにしても、この道を上がっていくのだと思うと作業車の馬力には驚かされます
ヤマツツジ
地元の道北では庭木のイメージが強い…というか山で咲いているのを今回初めて見たので「新北海道の花(著・梅沢俊)」で調べてみると、分布は道央以南のようです
道の脇にプラスチック製の筒が等間隔に立てられていて、針葉樹の幼木が顔を出していました
これは一体なんなのか??答えは後述します
ピークまでは踏み跡程度の作業道です
15:06 天狗山
写真奥に見える電波塔のあるピークが、一等三角点「白神岳」です
”天狗山”から続く稜線は背の高い夏草が生い茂っており、試しに突入してみるとたちまち蜘蛛の巣に引っかかってそこに絡まっていた虫の死骸団子が唇に付着し、かなり不快でした
白神岳への縦走は夏草の枯れる晩秋~冬の方が適期だと思い、今回は見送ることにしました
ところが・・・
なんとNHK中継施設からすぐ下に、地形図にない作業道が分岐していました
登りで完全に見落としていましたが、天狗山ピークの南側を巻くように続いているようです
造林工事による作業道のようで、新しそうでした
これを辿れば、藪を回避しながら白神岳への距離を縮めることができるのではと思い、進んでみることにしました
そしてここで、謎のプラスチック筒の正体が判明します
「獣害保護管」と書かれていました
フキやハナウドが茂る道を抜けると、天狗山から稜線を繋いだところにある小ピークの下に出ます
ピーク下の一帯はプラスチック管に保護された幼木の植林地で開けています
作業道で藪を避けながらピークに乗りました
ここからは藪漕ぎで眺めのいい稜線を繋いでいきますが、足元は人一人歩けるくらいの幅で笹刈りされた形跡があり非常に歩きやすかったです
笹薮の中でタニウツギやヤマツツジが咲き誇っておりいい気分でした
15:53 323mピーク(無名)
谷の向こうに一等三角点「白神岳」を有するピークが見えます
ここから降りて隣の稜線に上がれば距離的にはすぐですが見るからに藪漕ぎで、ここに着いた時点で足元の刈り払い跡はすでに途切れていました
見通しの良い場所から見てみると、白神岳ピークの電波塔施設から谷に向かって林道が伸びています
ここから白神岳まで行って、下りはあの道を使うとしたら、相当な回り道を強いられそうでした
出発時点でタイムリミットを16時に設定し、その時間を過ぎたら白神岳は諦めて引き返そうと決めていたため、ひとまず今回はこのピークで終了することにしました
次の目標ができて良かったです
晩秋〜初冬は白神岳の一等三角点を狙おうと思います
見た目よりもだいぶ歩きやすい薮を漕いで天狗山方面へ戻ります
笹薮漕ぎと夏草を掻き分けて歩くのだと、個人的には前者の方が望ましいです
何故なら、笹薮の方が虫や蜘蛛の巣が少ないからです
日が沈む方角は、「バカボンの歌と逆」と覚えています
よって写真の方角は西です
駐車場所に戻ってくると、車のすぐ横から伸びていたつる性植物にアブラムシが群がっており、さらにそこへアリが群がっていました
最近、家でアップルミントを育て始めた関係で、害虫であるアブラムシについて調べていたのですが彼らはアリとギブ&テイクな関係にあるそうです
アブラムシは植物の汁や蜜を吸って尻から甘い汁を出し、それでアリを餌付けすることでテントウムシなどの天敵に襲われないよう守ってもらっているんだそうです
謂わば甘い汁を報酬にアリというボディガードを雇っているんですね
…という無駄知識を得ている今日この頃ですが、自宅のミントに群がるアブラムシどもは未だ増殖し続けています
どうしたら滅亡させられるんでしょうね